
「成功の秘訣を教えてください」と、経営者の方からよく聞かれます。
正直にお答えすると、お話できる「秘訣」は一つしかありません。最高の先生は、失敗でした。
パブロ僕は経営者として、父から受け継いだ年商5,000万円の会社を15億円まで育て、その後、一度すべてを失っています。今日はそのプロフィールとして、これまでの歩み全体を、振り返ってお話しします。
これまでの23年
父から会社を継いだ時、売上は5,000万円でした。
そこから23年、コツコツ積み上げて、年商15億円までいきます。関連会社を5社ほど設立し、新卒採用には300名の学生が応募してくれる年もありました。社内から3名の社長を育てて独立させ、街を巻き込んだイベントも開催しています。
人生で掲げていた目標の8割は達成できたかもしれない。
そう思える時期もありました。良い車に乗り、寄付もし、家族にも事欠かない生活ができていた。社外からは「順調ですね」と何度も言ってもらえました。
ただ、内側にはずっと小さな違和感がありました。何かを取り違えているような感覚です。順調すぎる時期に、その違和感を言葉にする余裕は、僕にはありませんでした。
一夜で、すべてが消えた
人生はそう単純ではありませんでした。
最も信頼していた幹部社員に裏切られ、会社は倒産します。経営権、資産、家族の生活費まで、ほとんどすべてが一瞬で奪われました。詳しい経緯は別の記事に書きましたので、ここでは輪郭だけにします。
仲間だと思っていた人たちは、蜘蛛の子を散らすように去っていきました。「ほら、やっぱり」と思った人もいたでしょう。
メンタルが参り、メンタルクリニックに通うことになります。それまで「経営者は強くあるべき」と信じていた僕にとって、その通院は最初、受け入れ難いものでした。診察室に座っている自分を、別の自分が遠くから眺めているような感覚があった。
ただ、この時期があったからこそ、今の僕があります。経営者として、これほど自分の弱さと向き合った時期はありません。
失敗が教えてくれた、ものごとの順序
そんな時期に、ふと気づきます。
本当の財産は、お金ではなく「学び」と「仲間」だった。
お金や資産は、状況が変われば一瞬で消えます。年商15億も、関連5社も、まさにそうやって消えました。
けれども、これまで積んできた23年の経営の学びは、誰にも奪えませんでした。判断の場面で何を見るか、誰に最初に相談するか、どの順序で動くか。これらはスキルではなく、23年分の判断の積み上げです。
そして、表立たない場所で僕の話を聞いてくれる人は、確かに居ました。利害関係から離れた立場で、ただ話を聞き、こちらが結論にたどり着くまで待ってくれる。倒産前は、その存在の重さに気づけていませんでした。
順番を、僕はずっと取り違えていた。お金や資産より先に、学びと仲間を積み上げるべきだった。
順調な時こそ、その二つを意識して育てておく。今、後輩の経営者にお話できる中で、一番強くお伝えしたいのは、この順序です。
現在の僕



絶望から2ヶ月で月収1,000万円を取り戻したあと、僕は新しい働き方を選びました。
現在は、月100万円規模の仕事を続けながら、自由になった時間を学びに充てています。
- 1日10時間のインプット(2倍速で聞いているので、実質20時間分)
- 3〜4時間のアウトプット
「よくそんなに続けられますね」と言われることもあります。ただ、僕にとっては子供の頃にゲームに夢中になっていた、あの感覚に近いのです。集中している時間そのものが、苦ではありません。
仕事の中心は、経営に悩む方の話を聞き、視界を広げる材料を一緒に並べていくこと。答えを差し出すのではなく、その方自身が結論にたどり着くまで隣に居る、という関わり方です。倒産前の僕に欲しかった存在を、今度は僕が誰かのために提供する。そんな働き方を選んでいます。
次の目標は年収5,000万円、その先に年収1億円があります。過去に培った目標達成のスキルと、倒産を通じて学び直した「順序」を、今度は取り違えないように使っています。
これから出会う方へ


プロフィール記事として、最後に少しだけ書かせてください。
経営者として日々頑張っている方の気持ちは、僕自身の体験から想像できる範囲で、わかるつもりです。
- 資金繰りに奔走する日々
- 社員のやる気が思うように上がらない苦しさ
- 自分の給与を抑えて社員に回す責任感
- 誰にも認められない孤独感
- SNSで眩しいキラキラを見たときの、焦りに似た気持ち
これらは、僕も通ってきた道です。今でも、その時の感触を鮮明に思い出せます。
ただ、その経験のおかげで、今は静かにこう言えます。順番さえ取り違えなければ、変われる、と。
このサイトでは、その「順番」について、これから少しずつ書いていきます。経営者として歩む道のりで、いつかどこかで、お役に立てることがあれば嬉しいです。
この記事のまとめ
- 父から継いだ5,000万円の会社を23年で15億まで伸ばし、5社設立・新卒300名応募・社内3社長育成・街イベント開催と順風の時期があった
- 順風の中にも小さな違和感はあった。最も信頼した幹部に裏切られて倒産、メンタルクリニック通院を経験
- 再起の過程で気づいたのは、お金より「学び」と「仲間」を先に積み上げるという順序
- 現在は月100万円の仕事+1日10時間のインプット。経営者の隣に居て、視界を広げる材料を並べる関わり方を選んでいる
- 次の目標は年収1億円。順番さえ取り違えなければ、変われる











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